お願いランキング「ダイノジ芸人交換日記」書きおこし(4/25)

先日のオリラジ編はこちら→お願いランキング「オリラジ芸人交換日記」書きおこし(4/18) - Sugarsの日記

ダイノジ編も「ムカつくこと」→「秘密にしていたこと」→「ごめんなさい」→「ありがとう」の順に展開しました。

1日目 ムカつくこと

  • (大谷→大地) タバコを楽屋で吸う時に、ふたりのときは吸って良い?と断るけど吸う先輩がいると非喫煙者への気遣いなしに吸う。デリカシーがない。
  • (大地→大谷)楽屋を汚く使う。大谷が出たあといつも自分が片付けている。

2日目 秘密にしていること

  • (大谷→大地)本当はもっとルックスのいい相方が欲しかった。庄司みたいな相方だったらもっと売れてたと思う。
  • (大地→大谷)2002年のM-1で失敗したときの話。本番で、大谷さんが練習したのと違うネタをやった。しかもネタを飛ばした。正直ムカついたけど隠していた。
  • (大地→大谷)楽屋で小杉さんが相方だったらな‥と言われて傷ついた。自分の奥さんをアイドルと比較しているようなもん。

2002年のM−1決勝での失敗で、2003年はずっと険悪だった、というふたり。3日目から書きおこししました。

3日め「ごめんなさい」

4/7 大地さんへ(大谷→大地)


日記読みました。2002年のM-1のこと思い出しました。
そうですね。僕は自分がしっかりしなきゃと思って、思って、思い込みすぎて大地に迷惑をかけたんでしょう。
本当は誰よりも、どんなやつらよりも、一番近くにいる僕が「ドンマイドンマイ、次行こう」と言えたら良かったと今は思うよ。

ナレーター「当時の心情を正直に書いた大谷。しかしその続きにはある衝撃的な秘密が‥」


俺からもまだ一度も大地さんに伝えてなかったこと。
二度目のエアギター世界一をとって、TVに呼ばれるの大地だけ。2008年の頭ぐらいかな。
ダイノジを解散する方向で動いてたんだわ。
社員に相談して。大地さんはピン芸人としてエアギターを武器にタレントとして活躍してもらい俺はネタを書くのが好きだから構成作家の道を行こうと一度決めました。
それで昔から世話になっていた構成作家の大井洋一くんにメールしてね。
”作家になろうと思う。大地さんを裏方としてバックアップしようと思ってるわ。仕事とか大井ちゃん、紹介してくれないか。何でも一からやるから”って送った。
そしたら、怒られた怒られた
あんたくやしくないのか!って。あんたこのまま終わっていいのかって。
それで大井ちゃんと話してね。
俺が大地を世界一面白く紹介すればいいんだと。
おまえの面白いところを一番うまく引き出すのが俺なんだって。
それでまた続けることにした。
これが秘密にしていたこと。勝手にそんなこと決めかけて本当ごめんな。

大地「うわー‥これは‥」
大地「この企画やんなきゃよかった‥‥‥いや‥‥やって良かったんだろうな‥」

4月8日 大谷さんへ(大地→大谷)

なんか大谷さんらしい日記でした。この日記をよめた事はオレの中では本当、大きな事です。
大谷さんは覚えてないかもしれないけど昔ささづかのきっさてんで2人でしゃべってる時、大谷さんがオレにしつもんしたのを覚えてますか?
大谷さんが「もしオレが芸人やめるって言ったらどうする?」って聞いてきたんです。
で、プライド高いオレはかっこつけて、「すぐに新しい相方見つけるわ」って言ったんです。
ごめんなさい‥それはウソです。正直言うとそんな気全くありませんでした。
オレは大谷さんじゃないとムリって言うのが自分がよく知ってます。他の人じゃムリなんです。

ナレーター「ダイノジはネタはもとより全てのコンセプトをボケの大谷が決めている。そんな相方の必要性を正直に告白した大地。
さらにダイノジのあるべき姿についてペンがすすんだ。」


オレは基本大谷さんを自由にあそばせて、キッチリとツッコまなきゃいけないと思います。
でもそれが出来てなくて、ごめんなさい。プライドが高くて、練習ぎらいでごめんなさい
いつも結果足を引っ張ってごめんなさい。大谷さんが理想としているダイノジに近づいてなくてごめんなさい。
何だかんだ、大谷さんにめいわくかけっぱなしだと思う。
大谷とオレと同じ目標をたてて、芸人をスタートさっせたのに、まだ追いついてなくてごめんなさい。
オレもっともっともっと頑張ります。乱筆乱文ごめんなさい

大谷「そうですね‥はい、泣きましたね」
ナレーター「交換日記によって普段話せない心のうちをお互い感じるようになって来たふたり。そして最終日のテーマは今まで言えなかった”ありがとう”」

最終テーマ「ありがとう」

4月8日 さくらの下で 大地さんへ(大谷→大地)


14歳のころ、学校のある先生に冗談まじりにこう言われたよ。
”もっと将来の事考えろ。みんなとコミュニケーションとってみろ。そうしなきゃオマエ、手遅れになるぞ”
不良少年でもないオレが、一番苦手にしていた人と話すこと。それが中学3年生で大地さんと同じクラスになって劇的に変化した。
遠足のとき、覚えてる?俺、普段から便所で弁当食ってたし、一人に慣れていたから全然自分で平気なフリして河に向かって石投げてたら
大地さんが一緒にメシ食おうって誘ってくれてさ、本当にうれしかった。

他人とコミュニケーションを取るのを苦手にしていたという大谷さん。さらりと便所飯を告白‥
一人で全然平気!と平気なフリをしていたけど‥というのはよくわかります。そういう時に声かけてくれるのは嬉しかっただろうなぁ。大地さん素敵。


あの一年は本当に楽しかった。
人を笑わせたり、人に笑わされたり、他人から見たらどれもくだらないことばっかりだったかもしれない。
でも俺は”笑い”の偉大さを教えてもらったよ。大地さんに。
すごくない?そいつと今それでメシ食ってるんだよ?
小さな田舎町で自分たちだけで笑っていたことで俺たち二人でたった二人ぼっちで今も”お笑い芸人”やってんだよ?

ありがとう。本当にありがとう
お笑いを教えてくれたこと、コンビを組んで同じ道を歩むことを決めてくれたこと
そして今もこんな未完成で未熟な俺とお笑いを続けていること。ありがとうな。


エアギター世界一。本当に凄いしあれで一時期ちゃんとテレビにでれた。芸人つづけれた。
いつもそうだな。もうダメかな。もう終わりかなって時、いつもいつもヒーローみたいに大地さんが助けてくれる
あん時、先生に言われた”手おくれ”かって時に必ず俺を助けに来てくれる。大地さんはお笑いのヒーローだ(笑)本当に、本当ね。
俺やっぱり大地のファンなんだよ。14歳の時から大地のファン。

ダイノジでも出た、「お前は俺のヒーロー」発言。相方のファンって言い切れるのすごいですね。


あっ最後に。あの時俺がした質問
「俺がやめるって言ったらオマエどーする?」を。もしも大地さんに俺がされたらどう答えるか考えた。
"一緒にやめる"違う。俺の答えは"でもやる"だよ。
どんな手を使ってもオマエとお笑いをやる。どんなにみじめで、どんなに笑われても、プライドなんかかなぐり捨てて、
泣いて、土下座して頭下げて下げて下げて。”それでも一緒にやろう”って言う。
お前じゃなきゃとっくの昔にやめてたわ。ずーっとダイノジやってたいわ。
これが俺の夢。

そして大地さんの葬式の弔辞は俺が読む(笑)俺のときは大地さんが頼むわ。
大地さんが先に死んだら今までの衣装全部かんおけにいれてやるよ(笑)
もう一度言うよ本当にありがとうな!!

ダイノジ 大谷ノブ彦

大地さん号泣「僕にありがとうって言ってくれた事が本当に嬉しくて‥何で泣いちゃうんだろ」


そして最後の日記は、タカトシ、オリラジのいる前で、スタジオで朗読

4月8日 (大地→大谷)

日記ありがとう。今の気持ちを率直に書くとそれしかありません。
この日記の中に書かれてる言葉はオレの宝です。
芸人になってオレは右も左もわかんなかった。ボケとツッコミすらはあくしてなかった。
だから大谷さんにビデオかりて、色々見ました。シティボーイズ、大阪のネタ番組、海じゃり水魚さん。
ワクワクした。大谷さんの相方としてこれからこんなすごい事をやていくんだって当時ドキドキしたよ。

オレにとってお笑いのすごさを教えてくれたのはダレでもなくてビデオの中の人達じゃなくて、やっぱり大谷さんなんだ。
大谷さんがオレのお笑いの教科書なんだ。
別にプレッシャーをかけるとかじゃなくて、本心でそう思ってるんです。


大谷さんがいなかったら今のオレはここにいないです。エアギター世界一もとってないよ。大谷さんが最初に全部教えてくれたんです。
もう大谷さんにかんしゃの言葉がいくつあっても足りないよ。本当にありがとう。
出会ってくれてありがとう、お笑いを教えてくれてありがとう。こんなオレといてくれてありがとう。
オレを必要としてくれてありがとう。オレの必要な人になってくれてありがとう。ずっと芸人ダイノジをつづけてくれてありがとう。
そして、これからもツッコませてくれてありがとう。

2人で年とって、2人の家族とみんなで、またこの日記よみましょう‥。
これからもよろしくお願いします。
ダイノジ 大地

大地さん涙をこらえつつ朗読。
大谷「そうですね‥嬉しいっすよね。ありがとうっていう言葉を仕事場で言った事ってなかったなと思いましたね。」

日記を書いてどうでしたか?というトシさんの質問に、
中田「コンビのためになったなと思うんで‥また来年、一年に一回ここに来たいなと思います。」え?え?という顔の慎吾くん。
トシ「またやるって言ってないけど‥」
藤森「年に一回てのも決まって無い‥」
4年に1回くらいのでかいことにしたい!とタカさんがしめて終わりでした。

感想

芸歴を重ねている分、過去の堆積というかお互いに対して思うところもたくさんあったダイノジ
その分、ごめんなさいが言いにくい状態になってたのかなと思った。ふたりともプライド高そうだしw
中学からの同級生なのにお互いに対してさん付けと呼び捨てが混在するの面白い。その時々により友達とビジネスパートナーと相方が交錯しているような。
そういえばダイノジM-1決勝行ってたんだなと思い出しました。決勝出るだけですごいことだとはいえ、あの場所でネタ飛ばしは相当な傷とトラウマになっただろうなというのは想像に難くない。もし失敗したのが逆だったらどうなってたんだろう‥とか想像するだに恐ろしい。
あと、解散考えていた‥という部分は重いですね。
「解散する方向で動いてたんだわ」という言葉。ここも方針と戦略が大谷さんでプレイヤーが大地さんという上意下達的なコンビ関係を端的にあらわしているような。
「俺が大地を世界一面白く紹介すれば良いんだ」というのはダイノジ見てると感じます。めちゃイケしかりオモバカしかり、大谷さんによる大地さんプロデュース。
そういう意味で本当に「お互いでないとムリ」というコンビなんだなと思いました。
構成作家ピン芸人的な感じではあるんだけど‥。ダイノジでないとできない笑いを続けて行って欲しいなと。

本当に継続的にやって欲しい!というか全芸人さんで見たいくらいだわw
ダイノジもいろいろドラマのあるコンビだなと思いました。