カリカ単独2011「オリコント」→「にほんニッポンコント」

ブリッジ0 AC

BGM 「金子みすずCM」→「あいさつの魔法」
こんにちは♪「こんにちワニ!」ありがとう♪「ありがとウサギ!」さようなら♪「さようなライオン!」おはよう♪「おはよウナギ!」それぞれ動物の扮装で出てくるメンバー。
林はキンキラの帽子をかぶった短パンの男の子の扮装で登場。(めちゃめちゃ似合う。)ぽぽぽぽーん!
続いてマンボウ4匹、デッカチャン和田アキ子の扮装のやっしーが「ほほほほ〜ん!」と登場。
マンボウ多すぎだろ!後なんだそれ決めセリフ間違ってるじゃ無いか!とひとしきり突っ込んで
家「はやし〜!」林「ACみたいに言うな!」

これから記憶に生々しい時事ネタを取り扱いますよー!という前フリ的なネタ。金子みすゞの詩の朗読が流れただけで笑いが。挨拶の魔法も、誰もが違和感を感じつつ笑いにしていいのかな?と躊躇してたネタをギリギリのタイミングで持って来てた気がします。林さんの男の子が似合いすぎw「実写化のオファーくるなら俺だろ」と言っていました。マンボウ4連続も笑った。この動物達が以降サブキャラとして活躍します。

【OPV】億千万の瞳
巫女姿の師匠、「原発LOVEと」「原発反対」ふたつのTシャツ姿の家城。
林はスーツ姿で郷ひろみばりにジャケットを羽織ったり抜いだりして踊る。

「日本にっぽんコント」OPはジャパーン!のフレーズでお馴染みの億千万の瞳。カリカの師匠という設定で毎年Vに出ている女の子、今年は巫女姿で無邪気に踊ります。
原発反対と容認、二つに割れて揺れ動く人々を家城さんが。体制や企業側の人間をスーツ姿の林さんが表しているのかなと思いました。

ありがとウサギが登場して口上を述べる。
「あの日、日本が寝返りをうってすべてが変わりました。日本は揺れました。日本は濡れました。変化のスピードは住む場所や年齢、性別によって違い、その違いは歪みを生んでいきました。その歪みからはたくさんのビー玉がぽたり、ぽたりと落ちて散らばりました。」
ウサギはビー玉を見つめてコントの名前を告げる
『それゆけ支援物資』

歪みから生まれたビー玉ひとつひとつがコントとなる作りです。

コント1『それゆけ支援物資』

各地から集められた支援物資を仕分けするよっさん(林)とやっさん(家城)
震災の前は市役所で働いていたよっさん。少し濁しつつも「工場にいた」というやっさん。
マスコミの心無い取材を山賊のようだと憤るやっさん。支援物資のロードバイク用ヘルメットを気に入り、かぶってご満悦のよっさん。送られてきた「町内モノマネ大会第3位」のトロフィーの使い道に困り、3位のモノマネを披露するふたり。
仕分け作業を再開しようとするよっさんだが、気付けばやっさんの動きが止まっている。
やっさんの襟首にはなぜか製造番号が‥「ロボット…?やっさんも支援物資だったのか!」
やっさんはロボットで彼自体が支援物資だったことに気づき愕然とするよっさん。

支援物資でのモノボケ的な笑いとモノマネが楽しい。さらっとマスコミ批判もいれつつ、支援物資という善意との対比がされてます。

ブリッジ1 We are the champion

BGM「We are the Campion」が流れる中、動物たちが舞台上の荷物を片づける。
デッカチャンマンボウがトロフィーに近づき、デッカチャンがトロフィーを高々と掲げる。
掴みかかろうとする犬、止めるワニ。動物たちが舞台からはけるとワニはビー玉を取出し次のコントの名前を告げる上を向いて歩こうはいい歌」

コント2『上を向いて歩こうはいい歌』

生放送のチャリティー歌番組で是非『花』をフルコーラスで!とプロデューサーに熱望されやる気満々の家納昌吉(やなしょうきち)(家城)と弟子の具志堅。
しかし長渕剛がリハーサルにない語りを始めてしまったため放送が押しており、このままだと『花』はカットになってしまうらしい…動揺する家納と弟子の具志堅。
結局長渕を阻止できなかったディレクター(林)は「全力で調整しましたがムリでした。花カットです。さぁ上を向いて歩こうです!行きましょう!」と無理矢理家納を連れだす。抗議する弟子を殴り倒され、「それでも、歌うさぁ〜‥」とつぶやく家納。
エンディングの『上を向いて歩こう』コーラスで反目しあう長渕と家納。納得のいかない家納は自分のソロ部分で無理やり『花』をねじこんで歌い、番組をぶち壊す。

チャリティーコンサートに渦巻く大物歌手のエゴと制作側の意図のぶつかり合いw

ブリッジ2 幸せなら手を叩こう

着替え中(初回は黒のバスローブ。以降の回では白シャツにトランクス&靴下)の林が「一回喜納昌吉先生に謝っておいた方がいいんじゃないの?好きなんでしょ?」と登場。
坂本九の歌「上を向いて歩こう」も好きだけど実は一番好きなのは「幸せなら手を叩こう」だという家城は林に、一緒に幸せなら手を叩こうを歌ってほしいと言うが林は「着替え中だから」と断る。家城はオコチャを呼んで客席と一緒に「幸せなら手を叩こう」を歌う。

手を叩く→足を鳴らす→鼻を鳴らす、と段階上げた後は、幸せなら〜の部分を「銀座にいる人」「雑誌を後ろの占いコーナーから見てしまうけど恋愛運良かったことなんてないけどそれでもこれからも見てしまうだろうと言う人(中島みゆき的に)」「今年の夏は水着を買おうと思ってる人(ポップに!‥しかし拍手少なかったw)」「カリカ売れないと思ってる人」など変化させて客席と絡む。楽しくなって来たところでライオンが止めに入り、次のコント紹介。

コント3『ハイプレッシャー募金箱』(さよなライオン)

『長い募金箱』『迷彩募金箱』『可愛い募金箱(芦田愛菜ちゃん&ベッキー黒柳徹子がプリントされている)』『ホームレス募金箱(直接被災地に送ります!←ウソつけ!)』『ボキンガーZ』などさまざまな最新募金箱。などさまざまな募金箱。などさまざまな募金箱コレクション(ボキコレ)を林が紹介

「ねーよ!」という感じの様々な募金箱をさもありそうに紹介する林さんのMCの滑らかさ。ホームレス姿で空き缶を手に「直接被災地に送ります」と見え見えの嘘をつき募金を募る家城さん。街頭の募金活動に感じるある種の滑稽さと胡散臭さが出ているなと。

ブリッジ3 「不謹慎おじさん」と「こんなときだからこそ妖怪」

カラオケでTUNAMIを歌ったり野菜の産地を揶揄したりする人々を不謹慎だと糾弾する「不謹慎おじさん」の林。
一方「不謹慎禁止!」と出て来た家城は「こんな時だからこそ!」と大学生に授業に出ることを勧め、女子に合コンに行くよう諭す「こんな時だからこそ妖怪」。人々を励ますのかと思いきや落ち込む人に「こんな時だからこそ壺買おう?」と怪しい。
家「こんな時だからこそ!っていうと大抵の事ができるよ。こんな時だからこそは魔法の言葉だ!」

不謹慎おじさんはエスカレートして、ただ笑ってるだけの人にも不謹慎だと詰め寄る。それと対決するこんな時だからこそ妖怪は、はじめは人を勇気づけてるのかと思い来や段々怪しくなり自分の欲望を満たそうとしたり騙そうとしたりする。「不謹慎おじさん」にも「こんな時だからこそ妖怪」もどちらも騙されるなと言う事かな。

コント4『風評被害のはじまるところ』

家城は「家城が近寄るとメシが腐る」と書かれた記事に怒り、風評被害の源を探しに行く。ある山の頂上で風評の源を発見するが、そこでは「風評きよしと風評ファイブ」が歌を歌って家城に関する風評を流していた。

とにかく林さんの演歌クオリティ高すぎ。風評の言葉の意味に?となりつつもただ楽しいw

ブリッジ4 ニッポンを救うのはサラリーマンか岡本太郎か?

林「わりわり。さっきの歌、いっこ入れるの忘れてた。『家城は絶滅危惧種』だって」
家城「もー!俺から離れてよ!」家城と距離を取り離れる林
家城「ちがうって!スタンドバイミー!」林を呼び戻す家城
林「俺もちょっと言いたいことあるんだけど、コントに政治的なメッセージ入れるのやめてくれない?」
家城「日本にはエネルギーが足りないと思うんだよ」
林「だからエネルギー問題とか触れない方がいいって!」
家城「日本を救うには太郎が必要なんだよ!」
林「出た!やめなよ。山本的なことでしょ?メロリンQでしょ?」
家城「違う!岡本太郎先生だよ。今の日本には岡本太郎先生のようなエネルギーに満ち溢れた人が必要なんだ!俺は岡本太郎先生を生き返らせる!」
林「言わせてもらいますけどね、日本を動かしてるのはサラリーマンなんですけど?9時5時ですけど?」
日本を動かすのはサラリーマンか芸術かで激論するふたり。
家城「俺は岡本太郎先生を生き返らせて日本を救ってもらう!」
林「俺は工場に発注して大量のサラリーマンを作ってもらう!どっちが日本を救うか勝負だ!」じゃあ未来の日本で会おうぜ!と物別れに終わる。
林がはけたあと、家城は客席に向き直り「ゴリッとした会話の後は癒しの空間でお楽しみ下さい」
不思議な音楽が流れ、マンボウ4匹が舞台をゆっくり進む。(その間を縫っておはよウナギが高速移動する)下手からこんばんワニが出て来てマンボウを1匹捉え、捕食する。逃げる残り3匹のマンボウ

岡本太郎山本太郎、政治やエネルギー問題に言及するんですが、微妙なバランス感覚がすごい。
「コントに政治的なメッセージ入れるのやめてくれない?エネルギー問題とか触れない方がいいって」わかっていつつも家城さんが伝えたかったこと。あの時期の私たちに必要だったものを届けてくれたような気がします。

つづく。