映画『THIS IS IT』を見て

オリラジ単独「我」@ルミネに行った時に、トークであっちゃんが「皆あれ見た方がいいよ。すごく良かった」と熱く語っていたので早速見てきました。忠実な私。自分なりに思ったこと感じたことを書いてみます。

マイケルが死の直前まで準備していたツアー「THIS IS IT」のリハーサル映像と、ステージで使われる予定だった映像を映画としてまとめたもの。
冒頭、バックダンサーのオーディションを受ける候補者たちのインタビュー。マイケルがいかに自分にとって憧れか、一緒に仕事ができることが自分にとってどんなに素晴らしい事を語るシーンでもうじんわり来た。(あっちゃんが泣いたとこってここかなぁ…)
マイケルの偉大さ、カリスマが開始数分でもう痛いほど感じられる。
そして同時に失ったものの大きさも。
彼らの夢だった、待ち望んでいたロンドン公演の初日は永遠に来なかった。
成し遂げられるはずだった偉業。伝説のステージの記録。「THIS IS IT
リハだから全力で歌ってはいないんだけどそれでもすごさは十分伝わってくる。
何に感銘を受けたかってマイケルのプロ意識。
曲のメロディ、テンポは完璧に把握できていて、その上で観客に一番アピールするタイミング、表現、演出を模索していく。
「ベースの音はもっとこう」「余韻にひたるためにここで少なくとも数小節休む」
「僕のキューを待って。僕がキューを出す」
完璧主義者なのが良く分かる細かい指示。
彼はステージのすべてを熟知していて、支配していて、王様で、
だからステージは彼の世界そのもの。彼そのもの。

で、あっちゃんも言っていたけどマイケルが素晴らしいのはスタッフにダメだしする時も決して怒らないこと。
柔らかな声で指示した後に「ごめんよ」と付け加える。
「怒ってるわけじゃないんだ。もっと素晴らしいものにするため。愛なんだ。」
いいものを作り上げるため。その気持ちが伝わるからスタッフも全力でこたえる。
ひとつのステージを作り上げるために幾人もの人々がものすごい努力して緻密に準備して、一瞬一瞬を組み上げていく。

なんでそこまで情熱傾けてできるのかなーと思ったけど、
やっぱり結局は愛なんだなと。(非常にざっくりとしててスイマセン…)
自分が皆に求められているものは何?自分が皆にしてあげられることは何?
突き詰めて突き詰めて考えていくと、
マイケルのステージに対する、仕事に対するこだわりの源はやっぱり愛。
「天才。素晴らしいクリエイター、カリスマ」で、誰もが認めるあふれる才能があるにも拘らず
「フレンドリーで謙虚」と評されるその人柄。マイケルすごいよ。愛だ。泣けてくる。

マイケルはスタッフや共演者に
「愛してるよ」「God Bless you」を何度も何度も口にしてた。
スタッフ、出演者の誰もがマイケルを崇拝して愛していた。
マイケルの熱に感化されて、スタッフもダンサーも全力で挑む。
間違いなく素晴らしいステージになるはずだった。

おそらく数千人単位の人々が、マイケルと共にステージを作り上げることに人生を賭けていたはずで、一緒に踊るはずだったバックダンサーたち、共演するはずだった黒人女性シンガー、金髪のギタリスト、映像の中のスタッフ全員、本当に嬉しそうで全力でステージに打ち込んでいて、彼らの夢が、叶う直前で打ち砕かれたんだなと思うと、何とも言えない気持ち。

映像のクオリティも、ダンスや音楽のクオリティも演出も圧倒的で何もかもがすごい。
本当に一流の人々が全力を出して、作り上げていってた。
もし万一自分がこのステージを見ることができていたらどうなっちゃってたんだろう。
すごいことになってそう。たぶん1曲だけでもお腹いっぱいなのに全部見たら、終わった後もしばらく帰ってこれなかっただろうなぁ…。

間違いなく伝説の舞台になるはずだったのに。本当に伝説になってしまった。
こんだけ心血注いでた、待ち望まれていたステージがマイケルの死によって中止になって、マジで何人もの人々が絶望しただろうなぁ…。

永遠に失われてしまったものの大きさ、それでも失われずに残ったもののカケラ。
私たちに残されたもの。

何か上映途中にいろいろ思うところありすぎて考え込んでしまいました。
自分の仕事への姿勢とかw
全力を出せるってすごいことで、努力できることってそれ自体が才能なんだなって最近思う。
もう全力を出して何かをすることなんて、ここしばらくなかったよな自分…ってなんか反省。

もっかいくらい見に行こうかなー…。IMAXとかで見たい。

とりあえず来年の目標を「フレンドリーで謙虚」にしようかなとか考えてる今日この頃です。