サボテンとバントラインと月光蟲と筋肉少女帯

「サボテンとバントライン」たぶん最初はラジオで聞いたと思う。
聴いた瞬間「うわわ、なんだこの曲…」と衝撃を受けた小学生の私。
それが筋肉少女帯との出会いw
図書館で「月光蟲」を借りてきてカセットテープにダビングしたのを覚えてます。
(その図書館、たまの「さよなら人類」とかも置いていて当時の私に大きな影響を与えていた。ある意味すごい)

なんというか…世界観が好きで。
世界を憎んでいてサボテンが神様で猫のバントラインが好きな少年が、なぜか映画館に爆弾を仕掛ける。
どうしようもない閉塞感を感じていて、今の場所から逃げ出したくて、でもどこにいったらいいかわからなくて、世の中を爆弾で吹き飛ばしてしまいたくて、でもその中に好きで大事にしているものも確かにあって…。

暗くてねじまがってるけど、でも真っ直ぐで、ドロドロしてるけどキラキラしているような。
なんか当時の気分にぴったりだったんですよね。胸がぎゅってなる。
住み慣れた街を捨て、少年と猫は荒野を行く。
…ということはやっぱりバントラインも爆弾に巻き込まれちゃったんだよね〜…
せっかく猫は頑張ったのに少年が映画に見とれていたせいで一緒に巻き添え食うのは可愛そう…
とか当時から余計なことを考えたりしてました。

筋少「サボテンとバントライン」キャナメ主演で舞台化 - 音楽ナタリー
お芝居になるってどうなるのかな〜…。ものすごく楽しみです。
ぜんぜん予備知識入れてないんだけど今野さんはどういう役なんだろうw
ポスター見る限りバントラインじゃないみたいだから狂言回し的存在?
もしやサボテン神様なの…?


月光蟲の曲はほとんど好きだけどサボテン〜の他、特に下の2曲は私にとって特別。
「風車男ルリヲ」超好き。
楽しかったあの頃に君が戻れないのも待ち人がついに現れないのもぜんぶルリヲのせい。
明日の風に吹かれる前にルリヲを殺しに行かなければいけないんだけど
「ねぇきみ、だけどルリヲは見つからないよ。聞いたんだよ風車男には 首 が な い ん だ よ」
ルリヲを探すたびに疲れ果てた君はどこかのつまらない娘に恋をして、もしかしてこれが幸せと思う。
馬鹿だねルリヲの思う壺さ
…私がルリヲを探す旅をやめてしまったのはいつ頃だろう。
大人になったってことなのかな。これもルリヲの思う壺なのかな。なんてふと思ったりする。

「少年、グリグリ眼鏡を拾う」
『本を捨て、町へ出て、いろんなものを見て歩こう なにか嫌なものを見ても、それは人生の修行さ!』
は結構自分のモットーというか核になる部分になってたりします。
眼鏡を通してみると、外見からは想像がつかないような中身が見えてしまう。
あの娘の中にひしめきあってる無数の目玉がギョロリと一斉に少年を見るくだりはゾッとします。
三日月の中は結局何が入っていたんだろう…?余韻のある終わり方も好き。

もはやトラウマレベルの刷り込み具合です。
当時はライブ行くとか思いもよらず(小中学生だし)オーケン以外のバンドメンバーの名前もぜんぜん知らないし興味ないような状態だったんだけど。
それがまさか今になってライブとか行けるようになるなんて思ってもみなかったw
なかなか幸せなことです。